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大分県バス無料デーの旅・二回目(前編・姫島観光RTA)

 一回目の様子はこちら。といっても空港往復しただけではある。

 この記事をひぃこら書いたのは数日前だったんですが、なんかもう次の無料バスデーの日が来てしまいました。空港往復しただけはもったいなかったのでは?という反省からバス各社の時刻表をひたすらぐるぐると確認しまくっておりましたが、とりあえず二日前にようやく枠組みが決定。前日に飯食うとこや観光場所も決めて予定完成と相成りました。あとは頑張って起きる。

 無料バスデー二回目の当日1/15(水)。無事起きるとあいにくの雨模様。そんなことで無料デー中止とかはないのでもそもそと出発。
 向かったのはやはたコミュニティバスの始発、中大山。やはたコミュニティバスも無料なのでせっかくだから乗っちゃう。とはいえこの便の利用客はわずか一人であった…

 西大分駅前で下車してJRを使ってワープ。微妙にダイヤが乱れておりヒヤリとしたが、遅れは数分で無事到着したのは…先日も来ましたね、杵築駅。
 ここから早速バスであるが、第一走者はなんだろう。

 いきなり癖強いの来たな。詳細

 杵築駅前から大分交通の国東行に乗車。前回と同じ国東行きの二本目だが、今回は平日なのでまだ8時である。今回もどのくらい乗車があるか警戒していたが、結局数人普段使いの人たちが乗ったのみで出発となった。まぁお出かけにはまだ早いか。
 さて、乗ったのはいいがここから先は乗り継ぎがカツカツで早速そわそわしている。乗り継ぎ個所の国東市役所までハラハラドキドキの道中である。ぶっちゃけ5分遅れると乗り継げない可能性があり、せっかく数日かけて決めた行程がどんがらがっしゃんと根元から崩れてしまう。結果的にいうとほぼ定刻で到着し、無事次の接続に成功した。

 うーん癖強い。んで、次のバスは…

 うーーん癖強いな!!
 というかこの時は単に古いバス来たなぁくらいにしか思っていなかったのだが、この型(富士重工6E)は1992年製でなんと33歳。全国的に見ても現役で路線バスに運用されているところは片手で数える程度しかなく、この1820もすでに予備車となっており、ここのところは車庫で寝ていることが多い状態らしい。わぁ。てかなんで動いてんのや。

国東観光バスのレトロ車両が人気 85万キロ走行で現役、県外から見学ツアーも - 大分のニュースなら 大分合同新聞プレミアムオンライン Gate
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 そんな突然の超レアバスの旅となったわけですが、肝心の自分は車両側にはあまり関心を持たずに、いきなり脇道に逸れたバスになんかすげえとこ通るなオィとなっておりました。国東から富来までは国道213号の旧道を通るんですが、これが二世代くらい昔の規格のほぼ一車線の道路で、なんか線路跡を走ってるみたいで面白いなと(余談ですが富来までの213号バイパスは戦前の国東鉄道の未成線を活用したもの)
 楽しいと思っている一方でここでも次の乗り継ぎの関係でソワソワとしていた。この次の乗り継ぎはわずか2分しかないのだ。ちょっとでも遅れたら即旅程崩壊である(まぁスルーして先に進めるようにも組んでいるが)。
 しかし、バスは富来を過ぎると国道に躍り出て、さっきまでがウソのように快走を始めた。富来から真玉あたりまでは信号もほとんどなく、また乗降もあまりないのでバス停をどんどんかっ飛ばしていく。しかしかっ飛ばしていく割りに通過時刻はきっちりと定時を維持している。ノンストップが定時なの…?

 順調にバスは進み、道の駅を横目に9本目の権現トンネルを抜けるとそこは国見市街地。まもなく終点の伊美であるが、バスはいったん終点を通り過ぎて港の方へと向かっていく。

 伊美港に待つのは姫島行きのフェリーである。時間は9:47、何と1分早着した。そしてすぐさまターミナルに駆け込んで9:50発のフェリーに飛び乗った。間に合ったワ…。帰りにバス待ちがてら確認したが、本来フェリーは2分前にはタラップを外して定時出航に備えている感じなので、一応このバスからの接続をちゃんと考慮しているようである。まぁ次の便は70分後だし国東方面からの利用もゼロじゃないよなと。おそらくバスが遅れてもある程度は待つんじゃなかろうか。わからんけど。

 そんなわけで旅程崩壊は回避して無事に予定通りフェリーへ乗船。行先の姫島は国東半島の北側の周防灘に浮かぶ大分県唯一の村で人口は2000人強、島一つが姫島村を成している。国東市国見町伊美港から出る姫島村営フェリーでわずか20分の距離であるが、伊美に来るのがそもそも大変だったりする。

 しかし勢いで決めたのでどうしようもなかったけど、今日天気悪いな!
 生身で海上に出て改めて気づくが、雨こそ止んでいるものの風がビュービュー吹いており波は大変に荒い。過去に国道九四フェリーで速吸瀬戸に揉まれまくっているので直ちに酔うような体ではないが、もともと小さな船体なので大変よく揺れる。弱い人はカーペット席もあるので横になっておくと安心。

 往復とも第一姫島丸に乗船したが、実は2024年4月就航の令和最新鋭船である。ただ基本的な仕様自体は2015年就航の第二姫島丸とほぼ変わらない様子。199トンの大変小さな船ではあるが200人強乗れる。

 所要20分なので船をうろちょろしてたらあっという間に姫島に到着。ちなみに姫島は25~30年前に一度来たので上陸は人生二回目となる。でも当時の記憶はほぼないので実質初見。

 フェリー2分接続に成功したので観光時間は1時間25分もあります(間に合わなかったら15分)。やったぜ。そして行くところは昨日決めたのでさっさと行きましょう。

 港の正面。The島感。なお乗り継ぎに間に合わなかった場合はこの公園の村長の像を拝んで終了だった。そしてなんと雪が降ってきた。寒いんだが?

 村唯一の信号機はおぼろげに記憶にあったが、信号機は更新されてるしそもそも道も変わってる気がする…? ついでにAコープに寄ってみたが四国の田舎の商店と全く同じ匂いがした。何の匂いなんだあれ…
 小腹がすいていたのでAコープでパンを買う。信号を北に少し歩くと、島の北側の海にたどり着いた。

 雪のちらつく中、島の北の果てに向かう道路をてくてくと歩いていく。クソ寒い。どう考えても来る日を間違えたが来てしまったものは仕方ない。なんか島の果てというか世界の果てに向かってる気分になってきたが、果ての近くで道路脇の木の整備をしている人たちが居たので世界の果ては一人じゃないんだなと心強くなった。何の話だ。

 概ね港から20分で道路のどん詰まりにたどり着く。姫島の主要観光地の一つである観音崎…の入口の観音崎登山道である。遊歩道じゃないんだ…。てか東屋の横にレンタサイクルがある…先客がおるやん、と思った瞬間にその主が上から降りてきた。果ての果てはマジのぼっちのようである。
 入口から急な階段の登山道に帰ろうかな…と一瞬思うものの、いやいや前回の屈辱を果たしに来たのではないかと足を進ませる。なんか唐突な設定だがこれは急に当時を思い出したもので、前回の来島時ここに遊びに来るはずが方向を間違えてたどり着けなかったというエピソードがマジであるのだ。当時はスマホとかなかったしね…

 地形図読みで標高30m程度を一気に階段で登る。死ぬ。登りきると平場があり、一角には展望台もあった。そこから見えるのがこの景色。観音崎火口である。⇒詳しく

 道は先に延びているので進んでいく。途中から階段となりものすごい勢いで稼いだ高度を落としていく。どんどん海面が近づいてくるんだがどこまで降りるんだこれ。

 降りきった。そこにあるのは千人堂。⇒詳しく
 このお堂は黒曜石の上に建っており、前にある岩も黒曜石である。

 さて、帰るかぁ…(憂鬱)
 ちなみにここの登山道での影響はその後ガッツリと現れまして、二日あまり筋肉痛に悩まされることになった。もう登山できないねェ…

 ちなみに降り切って港へと戻る途中、観音崎の山の上に石柱のようなものが見えることに気づいた。気にはなったもののさすがにもう一回登るのは…とあきらめたのだが、どうやら金城丸遭難忠魂碑だったらしい。こんなところに明治時代の忠魂碑が建っているとは思わなかった。

(後編へ続く)

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